Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『選挙2』(CAMPAIGN 2)

© 2013 Laboratory X, Inc.

監督: 想田和弘
出演: 山内和彦、山内さゆり、山内悠喜
製作: 2013 | 本編: 149分 | ジャンル: | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

「普通の主夫」となった山さんが「脱原発」をスローガンに怒りの再出馬。完全無所属で選挙費用はたったの8万4720円。そして「観察映画」のカメラも、選挙戦を取り巻く状況に巻き込まれていく。 

2011年4月の川崎市議会選挙、震災直後で実施が危ぶまれた統一地方選挙。前作では自民党の落下傘候補だった「山さん」こと山内和彦が、完全無所属で出馬した。自粛ムードと原発「安全」報道の中、候補者たちは原発問題を積極的に取り上げようとしない。今や一児の父親の山さんはその状況に怒りを感じ、急遽、立候補を決意したのだ。
しかし、今度は組織なし、カネなし、看板なし。準備もなし。選挙カーや事務所を使わず、タスキや握手も封印した山さんに、果たして勝ち目はあるのか?

想田和弘

1970年栃木県出身。東京大学文学部卒。NY、スクール・オブ・ビジュアルアーツ映画学科卒。1993年からNY在住。NHKなどのドキュメンタリー番組を40本以上手がける。その後、フレデリック・ワイズマンの影響のもと台本やナレーション、BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。
その第1弾『選挙』(2007)は世界200カ国近くでTV放映され、放送界のピューリッツァー賞と呼ばれる米国ピーボディ賞を受賞、ベルリン国際映画祭にも出品された。精神科外来の患者たちを観察した『精神』(2008)は釜山国際映画祭とドバイ国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。2010年の『Peace』では香港国際映画祭・最優秀ドキュメンタリー賞、劇作家・平田オリザ氏と青年団を映した『演劇1』『演劇2』(2012)ではナント三大陸映画祭で「若い審査員賞」を受賞するなど、各国の映画祭で注目を浴びている。