Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

仁義なき戦い [菅原文太追悼上映]

© 1973 TOEI COMPANY, LTD.

出演: 菅原文太、松方弘樹、田中邦衛、中村英子、渡瀬恒彦、伊吹吾郎、金子信雄、木村俊恵、川地民夫、梅宮辰夫
製作: 1973 | 本編: 99分 | ジャンル: アクション | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

2014年11月28日、日本映画界を代表する俳優・菅原文太が逝去してから約1年。世界中のシネフィル、シネアストに愛された名優へ哀悼の意を篭めて、菅原文太の代表作『仁義なき戦い』シリーズの第1作目を上映。深作欣二監督が斬新で迫力ある映像を駆使して“広島ヤクザ抗争”を基にドキュメンタリー・タッチで描き、菅原文太は本作のヒットにより東映を代表するスターとなった。

終戦直後の広島県・呉市。復員した広能昌三は遊び人の群れに身を投じていた。いざこざに巻き込まれて殺人を犯した広能は、保釈後、山守組々長・山守義雄にその度胸ときっぷの良さを買われ山守組の組員となる。
当時の呉には土居組、上田組など四つの主要な組があったが、山守組はまだ弱小勢力だった。そこで山守は上田組と手を結ぶことに成功し、当面の敵、土居組との抗争に全力を注ぐ。山守組は組織を徐々に拡大し、闘いは血で血を洗う全面抗争へと発展していく。

深作欣二

1930年茨城県出身。日本大学芸術学部を卒業し、1953年に東映に入社。約40本の映画の助監督を務め、1961年千葉真一の初主演作『風来坊探偵 赤い谷の惨劇』で監督デビュー。『ジャコ萬と鉄』(1964)で注目され、後の実録映画の先駆けとなった菅原文太主演の『現代やくざ』シリーズ(1972-)、そして自身の代表作となった『仁義なき戦い』シリーズ(1973年〜)で東映実録路線の主軸監督となる。1975年には 『仁義の墓場』『県警対組織暴力』でブルーリボン賞監督賞を受賞している。

また映画『柳生一族の陰謀』(1978)、SF大作『復活の日』(1980)、時代劇アクション『魔界転生』(1981)、人情喜劇『蒲田行進曲』(1982)、日本アカデミー賞の作品賞など5部門を制覇した『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994)、過激な内容が話題となった『バトル・ロワイアル』(2000)など、幅広いジャンルの作品を手掛けた。

海外の映画人にもファンが多く、フランスでは2014年にパリのシネマテーク・フランセーズで一ヶ月にわたり特集上映が組まれている。