Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『CURE』

© KADOKAWA CORPORATION 1997

監督: 黒沢清
出演: 役所広司、萩原聖人、うじきつよし、中川安奈、螢雪次朗、洞口依子、大杉漣
製作: 1997 | 本編: 115分 | ジャンル: サイコ・サスペンス / スリラー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

連続猟奇殺人事件を追う刑事と、事件に関わる謎の男を描いたサイコ・サスペンス・スリラー作品。フランスで高い評価を得た本作は、黒沢が後に『ダゲレオタイプの女』を撮影するきっかけにもなっている。主演の役所広司は、この作品で第10回東京国際映画祭最優秀男優賞を受賞した。

ひとりの娼婦が惨殺される事件が発生した。刑事の高部は、今回の事件で3回目となる、「被害者が首から胸にかけてX字型に切られ、それぞれの事件の犯人には繋がりがない」という奇妙な連続殺人事件が相次いでいることを訝しがる。 執拗に事件を追う刑事の捜査線上に、とある記憶喪失の放浪者の男が浮かび上がる。だが刑事の尋問を受けた彼は、独特の話術で周囲を追い込んでいく。

黒沢清

1955年、兵庫県生まれ。1980年前後に活動した日本ヌーヴェルヴァーグの影響を受けた立教大学の自主映画製作集団「パロディアス・ユニティ」のメンバーとして参加した。相米慎二監督作『セーラー服と機関銃』に助監督として携わった後、1983年にピンク映画『神田川淫乱戦争』で長編監督デビュー。1997年に『CURE』が東京国際映画祭で上映され、国際的な評価を得たのち、『回路』(2001年)、『LOFT』(2005年)、等といった作品で、さらなる映画の巨匠としての地位を確立する。2024年には、1998年に制作したサスペンス映画『蛇の道』を、フランスに舞台を移してセルフリメイクした。また、KINOTAYO映画祭にゲストとして2度来場している。