Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『仄暗い水の底から』

©2002 “Dark Water” Film Partners

監督: 中田秀夫
出演: 黒木瞳、小口美澪、水川あさみ、小木茂光、徳井優、谷津勲、小日向文世
製作: 2002 | 本編: 102分 | ジャンル: ホラー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

『リング』で大ブームを起こした原作者と監督のコンビが再びホラーに挑んだ話題作。主演の黒木瞳はホラー映画初挑戦。2003年のジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭でグランプリを受賞した。原作は、鈴木光司の短編集の1編『浮遊する水』。2005年にはハリウッド版のリメイク『ダーク・ウォーター』も制作された。

離婚調停中であり、娘・郁子の親権を夫・邦夫と争っている淑美は生活を立て直そうと郁子と東京の古びたマンションに引っ越すが、すぐに奇妙な出来事が起こり始める。不可解な子供の足音、大きくなる天井のシミ、そして壁や天井を伝う酷い雨漏り…。不穏な「なにか」を感じ始めたある日、郁子が屋上で赤い子供用のバックを見つける。淑美はバックを管理人に届けるが、いつの間にかそれは元の場所に戻っていたのだった。 『リング』で成功を収めた中田秀夫は、今回もその緻密な演出、効果的な音響デザインを維持しつつ、登場人物の心理描写をさらに深く掘り下げている。

中田秀夫

1961年、岡山県生まれ。日活でピンク映画の助監督としてキャリアをスタート。1990年代にはテレビやビデオ作品に携わり、1996年に映画『女優霊』を監督。その後、1998年に世界的なヒット作となった『リング』を手がけた。2002年の『仄暗い水の底から』は彼の代表作とされている。2019年には『貞子』で『リング』の世界に再び戻り、2023年には役所広司主演でNetflixのシリーズ『THE DAYS』を監督。