DIAMONDS IN THE SAND

隣人の遺体が腐敗した状態で見つかり、母の死を経たヨージは、母の介護士がいるマニラへと向かう。その旅は、彼にとって他人との関係を根本から覆す体験となる。ニュアンスに富んだ演技力のあるリリー・フランキーが、社会のルールがよくわからない国で自分を見出していくサラリーマンという、彼のキャリアの中でも代表作になる役を見事に演じている。 フィリピン人監督自身が、都市部での孤独感と「孤独死」という現象を通して、妥協のない視線で描き出している。

フィリピン、マニラ生まれ。ジャヌス•ヴィクトリアは、フィリピンのメディア向けにニュースドキュメンタリーを制作することから始まった。 その後、6本の短編映画を監督しており、その中にはジャーナリストが彼女の病気と閉鎖的な都市を撮影する『マニラの神話』(2021年）や、すでに日本の「講徳師」現象に焦点を当てている『沈黙との出会い』(2017年）などがある。最初の長編映画『DIAMONDS IN THE SAND』は、2025年極東映画祭でホワイト・マルベリー賞を受賞。