19e Kinotayo Festival du cinéma japonais contemporain en France 現代日本映画祭 21 Novembre au 13 Décembre 2025

役所広司氏とのインタビュー

©2024 Kinotayo

インタビュアー: Dimitri IANNI
撮影: Xavier DEPERTHES, Philippe HENRIOT
製作: 2024 | 本編: 28分 | ジャンル: インタビュー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

第18回KINOTAYO映画祭の名誉ゲストとして来仏した役所広司が、第一線で輝き続けるその稀有なキャリアを振り返る。 仲代達矢のもとでの演劇デビューから、演技の境地に至るヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』まで、俳優業という芸術、印象に残ったコラボレーション、そして真に自然な演技を追い求める姿勢について語る。 第19回映画祭のオープニングで公開される貴重な独占インタビュー。

会場

上映日 開始時間 上映会場
21/11/2025 19:00 パリ日本文化会館
Cérémonie d'ouverture

役所広司

1956年、長崎県生まれ。日本映画界で華々しいキャリアを築いてきた俳優の一人である。

1978年に伝説的俳優・仲代達矢のもとで演技を学び始める。仲代は黒澤明や成瀬巳喜男ら日本映画の巨匠の映画に出演してきた人物でもある。

出世作は、伊丹十三監督の名作『タンポポ』(1985年、白いスーツの男役)での印象的な演技に始まる。

続いて、周防正行監督『Shall We ダンス?』(1996年)では主演を務め、コメディダンス映画の中で存在感を示した。

その後、役所広司は国際的に著名な日本人監督たちとコラボレーションを重ねてきた。

今村昌平監督とは『うなぎ』(1997年、同年カンヌ映画祭パルム・ドール受賞)でタッグを組み、黒沢清監督作品では“お気に入りの俳優”として8本に出演した。その初コラボレーション作品は『CURE』(1997年)だった。

さらに、役所のキャリアは国際的にも広がり、オスカー受賞作として知られるロブ・マーシャル監督『SAYURI』(2005年)やアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督『バベル』(2006年)で、世界中の観客にその名が知られるようになった。

俳優業にとどまらず、監督としても活動しており、2009年の『ガマの油』ではカメラの前後でその才能を発揮した。 また、細田守監督作品数本で声優としてアニメーションにも挑戦してきた。

2024年アヌシー映画祭でポール・グリモー賞を受賞し、第18回キノタヨ映画祭のクロージングセレモニーで上映された矢桑新之介監督の『窓ぎわのトットちゃん』にも声で出演。

並行して、テレビ作品にも出演してきた。

とりわけ、黒沢清監督のサスペンス・ファンタジー『降霊』(2000年)や、2011年の福島第一原発事故を題材としたNetflixミニシリーズ『THE DAYS』(2023年)などがある。

近年では、ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』(2023年)での演技により世界的な評価を獲得し、2023年カンヌ映画祭で主演男優賞を受賞した。

また、出演している曽利文彦監督の『八犬伝』(2024年)も第18回キノタヨ映画祭のコンペティション部門に出品された。