Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

『ファミリーロマンス社』Family Romance, LLC

出演: 石井裕一、まひろ、美貴、邦城龍明
製作: 2019 | 本編: 89分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

<作品概要>
依頼者の家族や恋人などを有料で演じる代行事業、いわゆる「人間レンタル屋」のファミリーロマンス社。日本に実在する同社の業務を、ドイツの鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク監督が映画化。監督自身が日本でカメラを回し、脚本を出演者に開示せず、現地での即興を指示。現実と非現実の間、ドキュメンタリーとフィクションの狭間で、実話を元にした物語は想像を超えた結末に向かっていく。

<ストーリー>
依頼者の家族などのふりをする「人間レンタル業」を行うファミリーロマンス社を経営しながら、自らも現場に出る男『石井裕一』。社会によってハンディを背負っている人達のために、希望する人物になり切り、その役割を代行することで日々誰かを助けていた。そんなある日、石井のもとにある女性から、行方不明になっている娘の父親役を演じてほしいという「レンタル父親」の依頼が入る。娘は父として現れた石井に次第に心を開き始めるが…


ヴェルナー・ヘルツォーク

1942年ドイツ出身。ヴィム・ヴェンダース、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーらと並び、ニュー・ジャーマン・シネマを代表する監督。1972年、クラウス・キンスキーを起用し『アギーレ/神の怒り』を監督。その後、『カスパー・ハウザーの謎』(1974)でカンヌ映画祭審査員グランプリ、『フィツカラルド』(1982)で同監督賞を受賞。ドキュメンタリー『グリズリーマン』(2005)監督、『ミスター・ロンリー』(2006)出演、アメリカ映画『バッド・ルーテナント』(2009)製作、ニコール・キッドマン主演『アラビアの女王 愛と宿命の日々』(2015)監督など、ドキュメンタリー、フィクションの垣根を超えて活躍し、2019年にはヨーロッパ映画賞で生涯功労賞を受賞している。人間レンタル屋の本質をリアルに追求した本作は、同年のカンヌ映画祭でワールドプレミアされた。