Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

『ちょっと思い出しただけ』(Just Remembering)

©2022 "Just Remembering" Film Partners

出演: 池松壮亮、 伊藤沙莉、河合優実、永瀬正敏
製作: 2021 | 本編: 115分 | ジャンル: ドラマ、ラブロマンス | 日本語音声・仏語字幕

作品概要

愛し合いながらも別れてしまった女性タクシー運転手とダンサーのカップルの6年間を、終わりから始まりまで遡っていく。松居大悟監督がジム・ジャームッシュ監督の『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て紡ぐ、ほろ苦い現代のラブストーリー。

2021年7月26日、34回目の誕生日を迎えた照生(てるお)。怪我でダンスを諦め、ステージ照明の仕事をしている彼は、誕生日の今日もダンサーに照明を当てている。一方、タクシー運転手の葉は、ミュージシャンの男を乗せてコロナ禍の東京の夜の街を走っていた。タクシーを降りた彼女が、どこからか聴こえてくる足音につられ歩いて行くと、そこにはステージで踊る照生の姿があった。

時は更に1年、また1年と遡り、照生と葉の別れの後から、愛し合った日、喧嘩した日、冗談を言い合った日、そして出会った日へと向かって巻き戻され、不器用な2人の二度と戻れない愛しい日々が紡がれてゆく。


松居大悟

1985年福岡県出身。慶應義塾大学経済学部入学と同時に演劇サークルに入団。2006年に結成した劇団ゴジゲンで全作品の作・演出・出演を担う。2009年、NHK『ふたつのスピカ』で同局最年少の脚本家デビュー。2012年、初長編監督作『アフロ田中』が公開。その後、『自分の事ばかりで情けなくなるよ』(2013)、『スイートプールサイド』(2014)などを発表し、『ワンダフルワールドエンド』(2015)がベルリン映画祭に出品され、同年の『私たちのハァハァ』がゆうばり映画祭で2冠受賞。2016年の『アズミ・ハルコは行方不明』はキノタヨ映画祭でも上映された。『アイスと雨音』(2018)では1か月間の物語を74分1カットで撮る斬新な手法も話題となった。本作『ちょっと思い出しただけ』では東京国際映画祭 観客賞&スペシャルメンションをW受賞した。他監督作に、『君が君で君だ』(2018)、『くれなずめ』(2021)など。

また映画制作にとどまらず、ミュージックビデオ、TVシリーズ、舞台演出など多岐に渡るジャンルで活躍している。