『斬、』
出演: 池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也
製作: 2018 |
本編: 80分 |
ジャンル: ドラマ、アクション | 日本語音声・フランス語字幕
作品概要
2018年ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品でワールドプレミア上映された塚本晋也最新作。開国に揺れる江戸時代末期の農村を舞台に時代の波に翻弄される浪人の男に池松壮亮、農民の娘に蒼井優を配した自身初の時代劇。2015年度キノタヨ映画祭で批評家賞、最優秀撮影賞を受賞した『野火』に続き、再び人間の生と死を鋭くえぐる。
<ストーリー>
250年にわたり平和が続いてきた日本が、開国するか否かで大きく揺れ動いていた江戸時代末期。貧窮して藩を離れ、農村で手伝いをしている浪人の杢之進は、隣人の農民の娘ゆうとその弟・市助らと、迫り来る時代の変革を感じつつも穏やかに暮らしていた。杢之進は戦への参戦を夢見る市助に日々木刀で剣の稽古をつけながら、自らの鍛錬も怠らない。ある日、彼らの前に浪人・澤村が現れる。穏やかな物腰とは裏腹に剣の達人である澤村は、杢之進の腕を見込んで京都の動乱に参戦しようと誘いをかける。旅立ちの日が近づく中、市助が村に流れてきた無頼者の集団と衝突し、自体は予期せぬ方向へ向かっていく。
塚本晋也
1960年東京都出身。14歳で初めて8mmカメラを手にし、1988年に映画『電柱小僧の冒険』でPFFアワードでグランプリを受賞。劇場映画デビュー作となった『鉄男 TETSUO』(1989)が、ローマ国際ファンタスティック映画祭でグランプリを獲得。ベネチア映画祭との縁が深く、『六月の蛇』(2002)はコントロコレンテ(現オリゾンティ)部門で審査員特別大賞、『KOTOKO』(2011)は同部門最高賞のオリゾンティ賞を受賞。さらに1997年のメインコンペティション部門、2005年のオリゾンティ部門の審査員も務めている。
俳優としても活躍しており、2002年には『クロエ』(利重剛監督)、『殺し屋1』(三池崇史監督)、『溺れる人』(一尾直樹監督)、『とらばいゆ』(大谷健太郎監督)の演技で毎日映画コンクール男優助演賞を受賞。『野火』(2015年度キノタヨ映画祭・批評家賞、最優秀撮影賞)、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 -サイレンス-』(2016)に続き、本作では達人剣士・澤村次郎左衛門を演じる。