Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『草間彌生∞INFINITY』

© YAYOI KUSAMA. Courtesy David Zwirner, New York; Ota Fine Arts, Tokyo/Singapore/Shanghai; Victoria Miro, London/Venice

監督: ヘザー・レンズ
出演: 草間彌生
製作: 2018 | 本編: 76分 | ジャンル: ドキュメンタリー映画、伝記映画 | 日英語音声・フランス語字幕

作品概要

世界で最も認められた女性アーティストのひとりとなった草間彌生の歩んできた人生を追い、そして現在の活躍を収めたドキュメンタリー作品。長野の田舎から渡米し、多くの困難を乗り越えたニューヨークでの15年間の創作活動。この間に彼女が美術史に残した軌跡を解き明かしていく。

第二次大戦期に長野県の小さな村で育った草間彌生は、戦争の恐怖・芸術に理解のない家族からの扱いに耐えながら創作活動を行い、1957年に単身渡米。家族からの束縛からは解放されたものの、人種差別、性差別、病気などの困難にぶつかる。それでも一心に創作活動に打ち込み、1960年代にはアーティストとして認められ、アンディ・ウォーホルをもしのぐ注目を浴びることになる。その一方で、身も心もボロボロになってしまい、帰国後は療養生活を送りはじめる。90歳過ぎた現在、彼女は再評価をされ、今なお精力的にアーティスト活動を続けている。

ヘザー・レンズ

ケント州立大学 美術学部を卒業し、南カリフォルニア大学 映画学部で美術学の修士を取得。脚本家、映画監督、プロデューサーとして活動し、ドキュメンタリー映画や自伝映画、特に変わった道を歩んだクリエイターに焦点を当てた作品を送り出している。 初の短編ドキュメンタリー映画『Back to Back』(2001)で学生アカデミー賞にノミネート。1990年代の学生時代に当時はほとんど知られていなかった草間彌生の作品に魅了され、彼女の存在を広めるために本作の企画に取り組むこと約10年。その間に草間彌生が再評価され、最も売れたアーティストとなる。自身も日本人男性と結婚したことをきっかけに、草間の戦中の幼少期についても深堀し、草間作品の平和主義的な側面について専門誌に寄稿している。