Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『うなぎ』

© Films Sans Frontières

監督: 今村昌平
出演: 役所広司、清水美砂、倍賞美津子、常田富士男
製作: 1997 | 本編: 117分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

吉村昭の小説『闇にひらめく』を原作とした作品。脚本には、今村昌平とその実子の天願大介も参加している。第50回カンヌ国際映画祭において『楢山節考』(83年)に続く2度目のパルムドールを受賞。

不倫した妻を殺害した罪で8年間服役し、仮釈放された山下拓郎。事件以来人間不信に陥り、ペットであるうなぎにだけ心を開きながら静かに理髪店を営むが、ある日うなぎの餌を採りに行った河原で、山下は多量の睡眠薬を飲んで倒れている女性を発見する。服部桂子というその女性を救った山下は、彼女を店の助手として雇う。明るい性格の彼女のお陰で店は繁盛するようになり、また山下の気持ちも次第に解きほぐされていく。だが、そんな山下の前に刑務所で知り合った男・高崎が現れ、それぞれの過去が再び姿を現す。

今村昌平

1951年、早稲田大学卒業後に松竹大船撮影所に入社し、小津安二郎の助監督を務める。「日本ヌーヴェルヴァーグ」の映画監督の一人であり、1954年に日活に移籍し、監督第1作『盗まれた欲情』と続く『果しなき欲望』(ともに1958年)でブルーリボン賞新人賞を受賞。『黒い雨』後の7年間の沈黙の末に、1997年に『うなぎ』を発表、『楢山節考』(1983年)に続きカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを2度受賞した、日本を代表する映画監督の一人。