Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『海を駆ける』

© Art House Films

監督: 深田晃司
出演: ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、鶴田真由
製作: 2018 | 本編: 88分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

『淵に立つ』の深田晃司監督が7年の歳月を費やし、主演ディーン・フジオカの第二の故郷であるインドネシアを舞台に制作したファンタジードラマ。2004年の地震による大津波で壊滅的な被害を受けたインドネシア最西端の街バンダ・アチェでロケを行い、海から現れた謎の男“ラウ”が起こす不思議な奇跡を描く。成り行きでラウと一緒に暮らすことになる日系人親子の貴子とタカシを、同監督の『ほとりの朔子』で共演した鶴田真由と太賀、タカシの従姉妹サチコを『2つ目の窓』の阿部純子が演じる。

<ストーリー>
戦争と津波の爪痕が色濃く残るインドネシア、スマトラ島のバンダ・アチェ。ある日、海岸で日本人らしき男が行き倒れているのが発見された。災害復興の仕事をしている貴子と息子のタカシは、片言の日本語とインドネシア語を話すその男にラウ(=インドネシア語で「海」)と名付け、預かることになる。やがて、日本からやってきた親戚のサチコ、タカシの同級生クリス、その幼馴染でジャーナリストのイルマをも巻き込んで、謎の男・ラウは次々と不思議な奇跡と事件を起こしていくのだった。


深田晃司

1980年東京都出身。映画美学校監督コース修了後、2005年、平田オリザ主宰の劇団青年団に演出部として入団。2006年の中編『ざくろ屋敷』にてキノタヨ映画祭ソレイユドール新人賞を受賞。2008年『東京人間喜劇』がローマ国際映画祭、パリシネマにて上映される。2010年『歓待』にて東京国際映画祭日本映画「ある視点」部門作品賞、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞。続く『ほとりの朔子』(2013)ではナント三大陸映画祭グランプリ&若い審査員賞をダブル受賞、タリンブラックナイト国際映画祭監督賞受賞。フランスの新聞・各映画誌でも高く評価され、劇場公開された。2016年『淵に立つ』がカンヌ国際映画祭ある視点部門の審査員賞に輝き、同作と『さようなら』(2015)の上映でキノタヨ映画祭にも来場。日本映画の多様性を創出し育むことを目的としたNPO法人「独立映画鍋」の代表理事を務める。