Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『浅田家!』(La Famille Asada)

© 2020 “The ASADAS” Film Partners

監督: 中野量太
出演: 二宮和也、黒木華、菅田将暉、妻夫木聡
製作: 2020 | 本編: 127分 | ジャンル: ドラマ、コメディ | 日本語音声・仏語字幕

作品概要

「家族がなりたかったもの、やってみたいこと」をテーマに多くのシチュエーションで撮影、ユニークな「家族写真」を世に送り出した写真家・浅田政志の実話をもとに、中野量太監督と豪華キャストが贈るハートウォーミングなドラマ。

幼い頃、写真好きの父からカメラを譲ってもらった政志は、昔から写真を撮るのが大好きで写真家を目指していた。政志は家族全員を巻き込んで、父は消防士、兄はF1レーサー、母は極道の妻など、それぞれが「なりたかった職業」や「やってみたかったこと」をテーマにコスプレ撮影したユニークな家族写真を撮影する。それが写真界の芥川賞・木村伊兵衛写真賞を受賞したのをきっかけに日本中の家族から撮影依頼を受け、写真家としてようやく軌道に乗り始めたとき、東日本大震災が起こる。以前撮影したある家族の安否を確かめるために向かった被災地で、政志が目にしたのは家族や家を失った人々の姿だった。そんな時、津波で父親を失った一人の少女が「私も家族写真を撮って欲しい!」と政志に懇願する。


中野量太

1973年、京都出身。大学卒業後、日本映画学校(現:日本映画大学)に入学し映画を学ぶ。卒業制作『バンザイ人生まっ赤っ赤。』(2000)が、日本映画学校今村昌平賞、TAMA NEW WAVEグランプリなどを受賞。卒業後、映画の助監督やテレビのディレクターを経て、自主短編映画『ロケットパンチを君に!』(2006)が、ひろしま映像展グランプリ、福井映画祭グランプリ、水戸短編映像祭準グランプリなどを含む7つの賞に輝く。2008年、文化庁若手映画作家育成プロジェクト(ndjc)に選出され、制作した35ミリの短編映画『琥珀色のキラキラ』(2008)が高い評価を得る。2012年、自主長編映画『チチを撮りに』(2012)を制作、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて日本人初の監督賞を受賞し、ベルリン国際映画祭を皮切りに各国の映画祭に招待される。2016年の商業長編映画『湯を沸かすほどの熱い愛』では日本アカデミー賞6部門受賞(うち2部門で最優秀賞)をはじめ数々の賞を受賞。その後も、認知症の父と家族を巡る『長いお別れ』(2019)、そして本作と、独自の視点と感性で「家族」を描き続けている。