Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『あん』Les Délices de Tokyo

© HAUT ET COURT DISTRIBUTION

監督: 河瀬直美
出演: 樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀
製作: 2015 | 本編: 113分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

ドリアン助川の小説を河瀨直美監督が日仏独合作で映画化。どら焼き屋の雇われ店長とあん作りの名人の老婦人が紡ぐ心のドラマ。出演は樹木希林(『わが母の記』『そして父になる』)、永瀬正敏(『ミステリー・トレイン』『コールド・フィーバー』)、樹木の実孫・内田伽羅。2015年カンヌ映画祭・ある視点部門オープニング作品。

縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎。そのお店の常連である中学生のワカナ。ある日、店の求人募集の貼り紙を見て、働きたいと懇願する一人の老婦人・徳江が現れる。徳江の勢いに押され、どらやきの粒あん作りを任せることにした千太郎だったが、徳江が丹精を込めて作る粒あんのあまりに美味しさに、みるみるうちに店は繁盛していく。しかし、喜びもつかの間、心ない噂が彼らの運命を大きく変えていき…

河瀬直美

1969年奈良県出身。大阪写真(現ビジュアルアーツ)専門学校映画学科卒業。映画表現の原点となったドキュメンタリー『につつまれて』(1992)『かたつもり』(1994)で1995年山形国際ドキュメンタリー映画祭国際批評家連盟賞などを受賞。1997年初の劇場映画『萌の朱雀』(1997)でカンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞し、鮮烈なデビューを果たす。
その後、『火垂』(2000)『沙羅双樹』(2003)『垂乳女/Tarachime』(2006)などで、映画祭の受賞を重ね、2007年『殯の森』でカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。2009年カンヌ国際映画祭に貢献した監督に贈られる「黄金の馬車賞」を受賞。『朱花の月』(2011)、日仏合作『2つ目の窓』(2014)はカンヌ映画祭コンペティション部門、本作は「ある視点」部門にて上映されている。
2013年にはカンヌ映画祭で日本人監督初の審査委員に抜擢された他、なら国際映画祭のエグゼクティブ・ディレクターも務めている。