Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

『生きてるだけで、愛。』

© ︎2018 "Love At Least" Film Partners

出演: 趣里、菅田将暉、仲里依紗、田中哲司、西田尚美、松重豊
製作: 2018 | 本編: 109分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

CMやミュージックビデオの監督としてカンヌ国際広告祭グランプリ受賞をはじめ国際的に活躍する関根光才の長編映画デビュー作。芥川賞作家・本谷有希子の同名小説を趣里、菅田将暉出演で映画化。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、彼女と同棲する恋人の関係をエモーショナルなラブストーリーとして綴る。

<ストーリー>
同棲して三年になる寧子と津奈木。もともとメンタルに問題を抱えていた寧子は鬱状態に入り、バイトも満足に続かず、過眠症のため家事もせず寝てばかり。一方、週刊誌の編集部で働く津奈木も、ゴシップ記事を執筆する仕事にやり甲斐を感じられずにいたが、毎日会社に通い、家からほとんど出ない寧子のためにお弁当を買って帰って来ていた。寧子が理不尽な感情をぶつけても静かにやり過ごし怒りもしない津奈木は、優しいように見えて何事にも正面から向き合うことを避けているようで、寧子はむしろ苛立つ。ある日、津奈木の元彼女だという安堂が訪ねてくる。津奈木とよりを戻したいと言う安堂は寧子が津奈木から離れられるようにと、なぜか寧子の社会復帰と自立の手助けをし始め、寧子は安堂の紹介で半ば強制的にカフェバーのバイトを始めることになる。


関根光才

1976年東京都出身。2005年に短編映画『RIGHT PLACE』を初監督し、翌年カンヌ国際広告祭のヤング・ディレクターズ・アワードにてグランプリを受賞。以降、数多くのCM、ミュージックビデオ等を演出し、2012年短編オムニバス映画『BUNGO~ささやかな欲望~』で、岡本かの子原作『鮨』を監督。2014年の広告作品SOUND OF HONDA『Ayrton Senna 1989』ではカンヌ国際広告祭で日本人初となるチタニウム部門グランプリ等、多数の賞を受賞。国際的にも認知される日本人監督となる。長編劇場映画監督デビューとなる本作で、新人監督の登竜門である新藤兼人賞の銀賞を受賞。2018年秋には長編ドキュメンタリー映画『太陽の塔』が公開。また2011年の福島原発事故以降に発足した、社会的アートプロジェクト「NOddIN(ノディン)」でもインディペンデントな創作活動を続けている。