MATSUMOTO TRIBE

映画における「演出」とは何か？　26歳の俊才・二宮健監督が無名俳優・松本ファイターを軸に人間の心の丸裸な姿を映す。人気若手監督たちを本人役に配し、リアルとフィクションを交差させながら観るものの概念を覆す意欲作。

大阪から上京した無名の俳優・松本ファイター。同棲する彼女のバイトで養ってもらう生活だが、いつかビッグになろうと思っている。ファイターの才能を信じる友人の小林はマネージャーとして営業活動に勤しんでいる。ファイターの芝居力を世の中に伝えるため、国内外の映画祭で注目されている松永大司監督（『トイレのピエタ』）の新作のヒロインオーディションに無理矢理参加することに。しかし待ち受けていたのは松本ファイターが思い描いていた賞賛の声ではなく、夢に破れるよりも辛い現実であった…

1991年大阪府出身。高校2年生の時に制作した監督作品『試験管ベイビー』が、高校生映画コンクール映画甲子園2008にて審査員・滝田洋二郎監督より監督賞を受賞。2015年、卒業制作作品として発表された『SLUM-POLIS』が国内外の映画祭で話題を呼び、全国で劇場公開に至る。同年、中編『眠れる美女の限界』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞を受賞。同作を元にした長編『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY ―リミット・オブ・スリーピング ビューティ― 』が2017年10月に劇場公開された。学生時代から現在までの監督作品は40作品を超え、気鋭の新進監督たちが自身の作品を持ち寄り上映するイベント「SHINPA（シンパ）」もオーガナイズしている。