Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『PEACE』(Peace)

監督: 想田和弘
出演: 橋本至郎、柏木廣子、柏木寿夫
製作: 2010 | 本編: 75分 | ジャンル: ドキュメンタリー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

岡山県岡山市を舞台に、想田和弘監督がそこで暮らす人々や猫たちの何気ない日常をつぶさに描き出しながら、平和とは、共存とは、そしてそれらの条件とは何か、観客に問いかける観察ドキュメンタリー

柏木寿夫は、養護学校を定年退職した後、障害者や高齢者を乗せる福祉車両を運転している。その傍ら、寿夫は自宅の庭で地域の野良猫たちにエサをやりつづけている。ところが最近、外部の「泥棒猫」がエサを目当てに庭へ侵入してきて、にわかに猫社会の緊張が高まっており、頭を悩ませている。

寿夫の妻・柏木廣子は、高齢者や障害者の自宅にヘルパーを派遣するNPOを運営しており、国の福祉予算の削減、そして家では、夫の猫の餌付けのことで頭を悩ませる。廣子は週に一度、91歳になる橋本至郎の生活支援に出掛ける。橋本はネズミとダニだらけのアパートに一人暮らし。寿夫の車に乗って病院へ通う彼は、「みなさんに迷惑をかけるから、早く往生せにゃあ」と口癖のように言う。そんな橋本には、戦争中に赤紙が来て、兵隊として徴集された過去があった。ある日、その記憶が突然よみがえる…

想田和弘