Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

『PERFECT DAYS』

© 2023 Haut et Court

出演: 役所広司、柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり
製作: 2023 | 本編: 119分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

主演の役所広司が第76回カンヌ国際映画祭の男優賞を受賞し、注目を浴びているドイツの巨匠 ヴィム・ヴェンダース監督の最新作。東京を舞台に、渋谷の公共トイレで働く清掃員の男のさ さやかながら満ち足りた日常と感情の機微を、温かな目線で描く。

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。彼は淡々と過ぎていく日々に満足している。毎 日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなかった。毎日はつね に新鮮な小さな歓びに満ちていた。まるで風に揺れる木のような人生である。昔から聴き続け ている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読み耽るのが、歓びである。いつも持ち歩く小 さなフィルムのカメラで木々を撮る。彼は木が好きだった。自分を重ねているのかもしれな い。あるとき彼は、思いがけない再会をする。それが彼の過去にすこしづつ光をあてていく。

ヴィム・ヴェンダース

1945年ドイツのデュッセルドルフ生まれ。国際映画批評家連盟賞を受賞した『さすらい』 (76)以降、カンヌ国際映画祭の常連監督のひとりとなっており、『パリ、テキサス』(84) ではパルムドール、『ベルリン・天使の詩』(87)で監督賞を獲得している。小津安二郎の 『東京物語』の舞台を映した『東京画』(85)やアカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネ ートされた『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(2011)など、ドキュメンタリー映画 も数多く手がけている。親日派としても知られ、本作では「THE TOKYO TOILET プロジェク ト」として建築家やクリエイターがデザインを手がけた渋谷の公共トイレの普段は日の当たら ない清掃仕事や作業員にフィーチャーし、その日本的なメンタリティにも光を当てている。