Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

彼女の人生は間違いじゃない

©2017 “SIDE JOB.” FILM PARTNERS

出演: 瀧内公美、高良健吾、光石研、柄本時生
製作: 2017 | 本編: 120分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

『さよなら歌舞伎町』が一昨年のキノタヨ映画祭でも話題を呼んだ廣木隆一監督が、自身の作家デビュー作を映画化。福島の仮設住宅で父と暮らし、市役所に勤めながらも週末は東京に通い密かにデリヘル嬢として働くヒロインを軸に、心の居場所を失った人々の静かな慟哭、そして彼らが光を見出そうとする姿を映し出す。

いわき市役所で働くみゆきは仮設住宅で父と2人暮らし。母は5年前の震災で亡くなり、父は仕事も失ったまま立ち直れずにいた。週末の早朝、みゆきは東京行きの高速バスに乗る。渋谷からアルバイト先の事務所の三浦が運転する車でラブホテルへ向かうみゆき。父には英会話教室に通っていると嘘をつき、彼女は週末だけデリヘルで働いているのだった。
ある日久しぶりに元恋人の山本が帰郷する。二人は震災で亡くしたみゆきの母について山本が放った一言が原因で別れたのだが、山本はみゆきに謝罪し、復縁を求める。

廣木隆一

1954年福島県出身。大学を中退し、アテネフランセの映画技術美学講座に通う。1982年『性虐!女を暴く』で監督デビューした後、主にピンク映画を手がける。米サンダンス・インスティテュートに留学し、帰国後に発表した『800 TWO LAP RUNNERS』(1994)で文化庁優秀映画賞を受賞。2003年、ヴェネチア映画祭に出品された寺島しのぶ主演の『ヴァイブレータ』がヨコハマ映画祭ベストテン第一位・監督賞など多数の賞を獲得、フランスでもナント三大陸映画祭、ドーヴィルアジア映画祭などで上映される。近年では『余命1ヶ月の花嫁』(2009)などメジャー作品も手がけている。2015年の『さよなら歌舞伎町』に続くキノタヨ映画祭上映となる本作は、故郷福島を舞台にした自身の処女小説を原作としている。