『菊とギロチン』
監督: 瀬々敬久
出演: 木竜麻生、韓英恵、東出昌大、寛一郎
製作: 2018 |
本編: 189分 |
ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕
作品概要
瀬々敬久監督のオリジナル作品としては8年ぶり、30年の構想を経て実現させた入魂作。1920年代、関東大震災後の日本。当時農村を中心に活況を呈していた、「女相撲興行」の力士たちと、格差のない理想世界を夢見る若きアナキストたちの出会いを軸に、庶民たちの荒々しくも猥雑なパワーを、ロマンスあり、活劇あり、社会風刺ありで描く骨太なエンターテインメント。
<ストーリー>
大正末期、関東大震災直後の日本には、不穏な空気が漂っていた。軍部が権力を強める中、それまでの自由で華やかな雰囲気は徐々に失われ、人々は貧困と閉塞感にあえいでいた。ある日、東京近郊に女相撲一座がやって来る。そこには震災後の朝鮮人虐殺から逃れた十勝川や、夫の暴力に耐えかねて家出した花菊の姿があった。そんな女力士たちとアナキスト・グループ「ギロチン社」の面々が出会う。「ギロチン社」の中心メンバーの中濱鐵と古田大次郎は、女力士たちの戦いぶりに魅せられて、彼女たちと行動を共にするようになる。次第に中濱と十勝川、古田と花菊は惹かれあっていくが、厳しい現実が容赦なく彼らの前に立ちはだかる。
瀬々敬久
1960年大分県出身。京都大学在籍中より、8ミリ、16ミリなどで自主映画を製作。1986年に獅子プロダクションに所属し、1989年、ピンク映画『課外授業 暴行』で監督デビュー。以後、一般映画、ピンク映画、テレビドキュメンタリーなど、ジャンルを問わず縦横無尽に活躍。インディーズ体制で製作した4時間38分の超長編映画『ヘヴンズ ストーリー』(2010)ではベルリン映画祭で国際批評家連盟賞を、『64-ロクヨン-前編』(2016)では第40回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞。『アントキノイノチ』(2011)に続き、2作品目のキノタヨ映画祭上映となる本作は、構想30年を費やし、キャストを公募、一般の個人・会社からの出資やカンパで資金を調達して製作にこぎつけた入魂作。