Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

夜空はいつでも最高密度の青色だ

©2017 THE TOKYO NIGHT SKY IS ALWAYS THE DENSEST SHADE OF BLUE Film Partners

出演: 石橋静河、池松壮亮、松田龍平、市川実日子、三浦貴大
製作: 2017 | 本編: 108分 | ジャンル: ドラマ、ラブストーリー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

『舟を編む』(2013年キノタヨ映画祭上映、日本アカデミー賞最優秀作品賞)の石井裕也監督の、本年ベルリン映画祭にてワールドプレミアされた注目の最新作。女性現代詩人・最果タヒの同名ベストセラー詩集の世界観を恋愛映画として見事に転化、東京の片隅で不器用に生きる若い男女の心の震えを繊細に掬い上げる。

看護師として病院に勤務する美香は女子寮で一人暮らし。日々患者の死に囲まれる仕事と折り合いをつけながら、夜はガールズバーでアルバイトをし、作り笑いとため息とを繰り返している。建設現場の日雇い労働者・慎二は古いアパートに一人で住んでいる。左目がほとんど見えない慎二は、負傷者の絶えない悪環境の現場で危険と隣合わせの過酷な労働を続ける。排他的な東京で生きづらさを抱えながら、それぞれに日々を過ごしていた美香と慎二は街で偶然出会って以来、思いがけない再会を繰り返してゆく。

石井裕也

1983年埼玉県出身。大阪芸術大学の卒業制作として監督した『剥き出しにっぽん』(2005)がぴあフィルムフェスティバルにてグランプリを獲得。2008年には同作品を含む自主制作映画4作品がロッテルダム国際映画祭、香港国際映画祭で特集上映され、同年アジア・フィルム・アワードにてエドワード・ヤン記念アジア新人監督大賞が授与される。商業映画デビュー作『川の底からこんにちは』(2010)がベルリン映画祭に招待され、史上最年少の28歳でブルーリボン監督賞に輝く。キノタヨ映画祭でも上映された『舟を編む』(2013)は日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞を受賞し、米アカデミー賞外国語映画賞の日本代表となった。『ぼくたちの家族』(2014)『バンクーバーの朝日』(2014)を経て、本作は33歳にして12本目の長編映画となる。