『東京画』
監督: ヴィム・ヴェンダース
出演: 笠智衆、ヴェルナー・ヘルツォーク、厚田雄春、クリス・マルケル
製作: 1983 |
本編: 92分 |
ジャンル: ドキュメンタリー映画 | 日英語音声・フランス語字幕
作品概要
『パリ・テキサス』のヴィム・ヴェンダース監督が1983年の来日の際、小津安二郎の映した「東京」を探しに、カメラマンとともに高度経済成長期を経て様変わりした東京の街を歩き回る。俳優の笠智衆と小津組のカメラマン・厚田雄春のインタビューをはじめとした、ヴェンダースによる情感豊かなさすらいの旅の記録。
1983年春、小津安二郎の死から20年。謙虚な小津作品は日本の変容とゆっくりと壊れてゆく家族のつながりを約40年にわたって映し続けた貴重な証言であると考えるヴェンダースは、東京を訪れた。彼は映画を通して親しんできた人やイメージを見つけたいと思い、小津の軌跡をたどる。目新しい東京の風景にカメラを向けつつも、ヴェンダースは数多くの小津映画に出演した笠智衆と墓参りをし、30年にわたって小津と組んでいたカメラマンの厚田雄春に構図の作りこみ方について話をきく。また道中、ヴェルナー・ヘルツォークとクリス・マルケルにもすれちがう。
ヴィム・ヴェンダース
1945年ドイツのデュッセルドルフ生まれ。国際映画批評家連盟賞を受賞した『さすらい』(76)以降、カンヌ国際映画祭の常連監督のひとりとなっており、『パリ、テキサス』(84)ではカンヌ国際映画祭でパルムドール、『ベルリン・天使の詩』(87)で監督賞を獲得。小津安二郎の『東京物語』の舞台を映した『東京画』(85)やアカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(2011)など、ドキュメンタリー映画も数多く手がけている。今回のキノタヨ映画祭オープニングセレモニー上映作品の『Perfect Days』では主演の役所広司がカンヌ国際映画祭の男優賞を受賞している。