Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

ユリゴコロ

(C) 2017 “Yurigokoro” Film Partners

監督: 熊澤尚人
出演: 吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチ
製作: 2017 | 本編: 128分 | ジャンル: ドラマ、ミステリー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

沼田まほかるの大ヒット小説を、熊澤尚人監督が吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチなど若手実力派俳優により映画化。ある日、余命わずかな父親の書斎で「ユリゴコロ」と書かれたノートを発見した主人公。それは人を殺めることでしか自分の生きる世界と繋がることができない殺人者の女性の衝撃的な告白だった。ノートを巡り恐ろしい事件の真相に迫っていく青年の姿を描く。

<ストーリー>
カフェを営む亮介は、男手ひとつで育ててくれた父が余命わずかと知り、さらに婚約者の千絵にこつ然と姿を消されてしまう。新しい家族を作ろうとしていた矢先の出来事を受けとめきれない亮介は、実家の父の書斎の押入れで「ユリゴコロ」と書かれたノートを見つける。それは美紗子と名乗る女の手記であり、人を殺めることでしか心を満たせない彼女の、殺人に取りつかれた壮絶な人生と絶望的な想いが綴られていた。自らの失意の中、美紗子の人生の奥深くに触れていくにつれ、次第にそれが創作だとは思えなくなり引き込まれていく亮介。いったい誰が、何のためにこれを書いたのか?

熊澤尚人

1967年愛知県出身。成城大学で映画研究部に所属し、在学中に監督した自主制作短編『VIDE男』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭に入選。卒業後はポニーキャニオンに入社し、『スワロウテイル』などの商業映画プロデュースに携わる傍、自主映画の制作を続ける。退社後に手がけた短編『Tokyo Noir Birthday』(2004)がポルト国際映画祭で最優秀監督賞を受賞し、2005年に自身のオリジナル脚本作『ニライカナイからの手紙』で商業映画監督デビュー。『虹の女神 Rainbow Song』(2006)、『おと・な・り』(2009)、『君に届け』(2010)、『近キョリ恋愛』(2014)、『心が叫びたがってるんだ。』(2017)など青春ドラマ、ラブストーリーに定評があるが、脚本も務めた本作ではセンセーショナルな題材で新境地を拓いている。