Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

『港町』(Inland Sea)

© 2018 Laboratory X, Inc.

出演:
製作: 2018 | 本編: 122分 | ジャンル: ドキュメンタリー | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

想田和弘監督がナレーションやBGMを排除した独自の手法で写した「観察映画」の第7弾。前作『牡蠣工場』(2016年度キノタヨ映画祭ソレイユ・ドール受賞)の撮影で訪れた港町・岡山県牛窓を撮影の合間に歩き回った監督。そこで出会った人々の営みと言葉を美しいモノクロームの映像で映し出してゆく。

<ストーリー>
岡山県に位置する牛窓は、万葉集にも詠まれた、瀬戸内海に面した港町。かつて今村昌平監督からこよなく愛され『黒い雨』や『カンゾー先生』が撮影されたが、近年の牛窓では人口の流出が続き、高齢化と過疎化が進んでいる。町では残り少なくなった漁師の一人ワイちゃんは、牛窓版『老人と海』のごとく86歳になった今でも独りで小さな舟に乗り漁を続ける。亡き夫が残した魚屋を切り盛りする高祖さんは早朝の市場の競りで魚を仕入れ、町の隅々にまで配達し、残りは野良猫たちに振る舞う。撮影をするうちに、毎日所在なげに近所を徘徊する84歳のクミさんも、カメラのフレームに乱入し始める。