Kinotayo 18e festival du cinéma japonais contemporain

乱 4K デジタル復元版

© 1985 KADOKAWA and STUDIOCANAL

監督: 黒澤明
出演: 仲代達矢、寺尾聰、原田美枝子、根津甚八、隆大介
製作: 1985 | 本編: 162分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・仏語字幕

作品概要

シェイクスピアの『リア王』を翻案した、黒澤明晩年の傑作と名高い日仏合作のアクション大作。公開30周年となる今年、フランスにてデジタル復元された4K高解像度での特別上映。黒澤映画最高額の製作費を投じた壮大な戦国絵巻が最新技術でスクリーンに美しく蘇る。

過酷な戦国時代を生き抜いてきた猛将・一文字秀虎は70歳を迎え、家督を3人の息子に譲る決心をする。長男・太郎は家督と一の城を、次郎は二の城を、三郎は三の城をそれぞれ守り協力し合うように命じ、自分は三つの城の客人となって余生を過ごしたいと告げた。兄弟間の争いを懸念した末男・三郎は父・秀虎の甘い考えをいさめるが、秀虎は激怒し三郎を追放してしまう。家督を譲った秀虎だったが、果たして三郎が憂慮した通りの反逆と骨肉の争いが始まり…

黒澤明

1910年東京都出身。中学卒業当時から画家を目指し、18歳で二科展に入選。1936年PCL(後に東宝と合併)に入社。1943年『姿三四郎』での監督デビュー以降、計30作品を監督。
『羅生門』(1950)がヴェネチア映画祭金獅子賞、米国アカデミー名誉賞(現最優秀外国語映画賞)と海外で高い評価を受け「世界のクロサワ」と称されるきっかけに。 『羅生門』は1982年、ヴェネチア映画祭の歴代金獅子賞50作品中の最高作として栄誉金獅子賞にも選ばれている。
その後も『生きる』(1952)、『七人の侍』(1954)、『隠し砦の三悪人』(1958)、『影武者』(1980)などでベルリン、ヴェネチア、カンヌで受賞を重ね、『夢』(1990)はカンヌ映画祭のオープニング作品となった。米国アカデミー賞では、ソ連との合作『デルス・ウザーラ』(1975)で外国語映画賞受賞、『乱』(1985)で監督賞にノミネート、1990年に特別名誉賞を受賞。また、仏芸術最高位の「コマンドール勲章」を授与されている。
スピルバーグ、ルーカス、コッポラ、スコセッシ、イーストウッド、北野武など、国内外問わず幅広い世代の映画人に影響を与えている。一貫して流れるヒューマニズムと徹底的にこだわり抜いた演出で映画を映像と音楽の総合芸術へと昇華させた、日本映画史を代表する映画監督である。