『札幌オリンピック』(Sapporo Olympiades 1972)
監督: 篠田正浩
出演: ナレーション 高橋昌也、岸田今日子
製作: 1972 |
本編: 167分 |
ジャンル: | 日本語音声・フランス語字幕 ※G(年齢制限なし) ※デジタルリマスター版
作品概要
松竹ヌーベルバーグの旗手として知られる篠田正浩が総監督を務めた札幌冬季五輪公式記録映画。総スタッフ275人、カメラ54台で克明に描かれた参加35カ国1,006人の11日間にわたる激闘が、デジタルリマスターで鮮やかに蘇る。
1972年、札幌で開催された第11回冬季五輪。スキージャンプ70m級では笠谷・金野・青地の「日の丸飛行隊」が表彰台を独占。「銀盤の妖精」と呼ばれたフィギュアのジャネット・リン(アメリカ)や、スピードスケートで3つの金メダルを獲得したアルト・シェンク(オランダ)などが世界中を沸かせた。
早稲田大学で箱根駅伝への出場経験を持つ篠田が、元アスリートならでは率直なインタビューで選手の生の声を引き出し、敗者や観客たちへもカメラを向けながら、美しい北海道の大地で繰り広げられるドラマを記録する。
篠田正浩
1931年岐阜県出身。早稲田大学卒業後の1953年に助監督として松竹入社。1960年『恋の片道切符』で監督デビュー。同年の寺山修司脚本『乾いた湖』でその自由な作風から、大島渚・吉田喜重とともに松竹ヌーベルバーグの一人と称される。
1967年に妻・岩下志麻と共に独立プロの表現社を設立。その後、1969年の『心中天網島』はベネチア映画祭、1971年の『沈黙』はカンヌ映画祭に招待され、本作『札幌オリンピック』はゴールデングローブ賞長編記録映画賞にノミネートされた。
1980年代以降も『瀬戸内少年野球団』(1984)、『少年時代』(1990)、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』(1997)の「少年三部作」等の良質なエンターテイメント作品を発表する一方、1986年には浄瑠璃を映画化した『鑓の権三』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞。
2003年『スパイ・ゾルゲ』を最後に監督を引退。